2010年秋、横浜西洋館巡り

    2010.11.10 Wednesday| 20:05 |
天候変化の激しい今年の秋。
何時までもずるずると猛暑を引き摺っていたかと思ったら、急激に冷え込んだり。すっかり気分が秋モードに切り替わったと思ったら、日傘が欲しいくらいの暑い日が戻ってきたり。
例年に比べて雨も多く、気持ち良い秋晴れの日が少なく、観光や行楽にぴったりの休日というのが案外少ないような気がします。
諸事情ありまして、9月以降、自宅に引き篭もる日々が続いていたのですが、たまには外出しないと心も身体も鬱屈してイクナイっ!
と言うことで、10月某日晴天の土曜日。横浜は山手、西洋館巡りに行って来ました。
横浜には度々出掛けるんですが(そりゃそうだ)、普段回るのは横浜駅周辺およびみなとみらい地区、せいぜい中華街までが多く、この山手地区という場所にはほとんど足を伸ばしません。
これと言った理由は無いんですが、まあ、ついつい食べたり飲んだり買ったりを優先してしまう俗な私のサガ故、かなあ。
考えてみたら…学生時代以来でした。久々過ぎて新鮮で、実際に行ってみたら、思った以上に楽しかったです。

先ずは中華街で早めのランチを取り、その後、延々坂道を上って港の見える丘公園に。
ルートはいくつかありますが、谷戸坂を経由すると、途中に江戸千代紙で有名な「いせ辰」の支店があります。伝統の千代紙以外に和小物なども扱っているので、ちょっと立ち寄りたくなります。
写真は撮り忘れた…ゴメン。



画像は港の見える丘公園にて撮影したもの。横浜港とベイブリッジが眼下に広がっています。
この写真を見ればお判りいただける通り、この一帯はかなりの高台にあります。山手地区に到達するまでの坂道は結構キツイので、女性の方はヒールを避けたほうが無難。
この後もずーっと歩くので、スニーカーとか歩き慣れた靴がお薦め。



先ずは一箇所目。横浜市イギリス館です。
昭和12年に英国総領事公邸として建築された建物とのこと。昭和44年に横浜市が買い取り、横浜市指定文化財となったそうな。
山手西洋館のほとんどで、見学の際には靴を脱ぐ必要がありますが、ここだけは靴を履いたままで見学可能。



イギリス館のすぐお隣にある、山手111番館。
赤い瓦と白い壁はスパニッシュスタイルなんだそうな。こじんまりとして、可愛らしい印象。
ローズガーデンが綺麗らしいのだが、私が行った時はちょうど狭間の時期だったのか、まだほとんど咲いてませんでした。残念。
ローズガーデンを見ながらお茶が出来る、カフェ「えの木てい」を併設しています。

二箇所見学後、来た道を少し戻り、信号のある交差点を左折してまた歩くと、山手外国人墓地に突き当たります。
異国情緒溢れる場所で、この日も沢山の人が散歩しておりました。
道なりに歩いていくと、山手資料館(山手十番館)、山手聖公会(教会なんだけど、この日は外壁工事中で囲っちゃってた)、山手234番館などが点在。
山手聖公会の脇の道を少し入ると、有名な北原照久さんの「ブリキのおもちゃ博物館」がありますが、これは別記事でご紹介予定です。
外人墓地の並びで緑豊かな元町公園が広がり、やがて見えてくるのがエリスマン邸です。



こちらがエリスマン邸。生糸貿易商社の横浜支配人として活躍したスイス人フリッツ・エリスマンの邸宅として、大正15年に建築されたもの。
日本の建築回に大きな影響を与え、「現代建築の父」と呼ばれたアントニー・レーモンドの設計による建物です。
昭和57年に一度解体され、その後、平成2年に元町公園内の現在地に移築されました。



エリスマン邸の内部。過剰な装飾を抑えた、落ち着いた雰囲気です。
こちらにも喫茶室あり。豊かな緑を眺めながら、ゆったりとしたティータイムが楽しめそう。



エリスマン邸を出て、再び道なりに歩いていくと見えてくるのが、ベーリック・ホールの威容です。山手西洋館の中でも、一番規模が大きいんじゃないかなあ。
イギリス人貿易商B・R・ベリックの邸宅として、昭和5年に建てられたもの。戦後、宗教法人に寄付され、平成12年まではインターナショナルスクールの寄宿舎として利用されていたとか。
寄宿舎ですよ!寄宿舎!(何を興奮しておる)
あ、資料にちゃんと書いてあった。現存する戦前の山手外国人住宅の中で、最大規模の建物なんだそうです。そうだよねえ、寄宿舎として使われるくらいなんだから(シツコイ)。



ベーリックホール内、ダイニングルーム。重厚で趣があります。
イギリス映画の中にでも、飛び込んだ気分。



こちらはバスルーム。窓のデザインがとにかく可愛い! 青のタイルもとても綺麗です。
画像には移ってないけれど、左手前にトイレ、右側にバスタブが設置されていました。



リビングルームから続き部屋になっている、サンルーム(パームルームと呼ぶらしい)です。
白黒タイル張りの床、大きなアーチ窓、とてもモダンでおしゃれ。画像にも写っている通り、この部屋では自由に座って休憩可なのだ。
本や雑誌を持ち込んで、のんびり過ごすのも良いねえ。お茶は出ないけど。



入り口の三連アーチ。繊細なアイアンワーク、タイル貼りの床、奥に見える階段と窓。実に美しく、バランスよく配置されています。

うっとりしているとキリが無いので、次に進みませう
ベーリックホールを出ると暫くはあまり見るものも無し…かと思うとそうでもない。普通に一般の方が住んでいる住宅街が続いているのだが、これがちっとも普通じゃないのだ。
まあ、ご立派。お金って持っている方は持っているんだねえ。と溜息を吐きたくなるような豪邸や、趣のある西洋館(現役使用中)が立ち並んでおります。犬を連れてお散歩なさってる地元民の方も、やっぱりなんだかハイソな雰囲気。
何が違うって、ワンコの種類がね。いかにもお高そう、珍しそうなワンコ、そして大型犬が多いのだ。
そりゃあ、あれだけ豪邸で庭が広けりゃ、大きな犬が飼えるってもんだよね。



さて、暫く歩いたところで、見えてきたのがカトリック山手教会です。
ここは観光教会ではないので、気軽に敷地に立ち入るのは憚られる。
カトリックの教会は開かれた場所なので自由に立ち入って良い、なんて話を小耳に挟んだことがあるのだが、あれは欧州での話なのか。それとも日本でも同様なのか。身近にカトリック教徒が居ないので、判らないのだ。
この日は結婚式が行われておりまして、私達が前を通り掛った時、丁度、花嫁と花婿が正面玄関から出てきてライスシャワーを浴びているところでした。
おお、映画みたい!
また、この花嫁さんが実に綺麗でねえ。首までピッタリと覆ったウェディングドレスがよく似合っていて、テレビかグラビアの撮影かと思ったくらいでした。確か、カトリック式では肌見せしちゃいけないんじゃなかったかな。でも、あれが似合う日本人は少ないだろうなあ。首が長くて細くて背が高くないと、絶対に似合わないデザインだもの。
あ、花婿さんも男前でした。お似合いのカップル過ぎて、マジで何かの撮影かと思ったくらい。
でまあ、そんな状況下だったので、建物の上の方だけ写したのが、この画像です。

眼の保養したねーなどと言いながら、またまた道なりにテクテクと。
ようやく、旅の最終地点イタリア山庭園が見えてきました。
何ゆえにイタリア山かと言えば、明治時代にイタリア領事館が置かれたことから、この辺り一帯をそう呼ぶようになったんだって。
ほら、如何にここが高台かって判るでしょ? 何せ、イタリア「山」なんだからねえ。
現在では、水や花壇を幾何学的に配した、イタリア風庭園様式の公園となっています。



イタリア山庭園内にあるブラフ18番館です。
関東大震災の後、大正末期に立てられた外国人住宅で、戦後はカトリック山手教会の司祭館として使用されていました。
平成3年に横浜市に寄付され、今の場所に移築した上で、平成5年から一般公開されたとのこと。



二階の階段付近から、踊り場の窓を見下ろして。
上下開閉式の窓、窓枠はミントグリーンに塗られていて、可愛らしい雰囲気。階段が少し急なのがレトロな感じ。パリのアパルトマンとか、こんな感じなんじゃないかなあ?



リビングルームからサンルームを見通した画像。西洋館のほとんどに、こうしたサンルームが設けられていました。
この建物内部の建具(窓枠とかドアの枠とか)は全てミントグリーンに統一されていて、実に可愛い。すっごくおしゃれ。いかにも女の子好みなインテリアでした。



同じくイタリア山庭園内、外交官の家です。明治政府の外交官内田定槌の邸宅として、渋谷の南平台に明治43年に建てられた邸宅だそうな。
設計者はアメリカ人J・M・ガーディナー。華やかな装飾が特徴のアメリカン・ヴィクトリアンの影響を色濃く残したデザイン。
ヴィクトリアンと言えば、19世紀末ロンドンではないか!(ホームズの時代だよん)
頭に「アメリカン」が付くのをスルーし、簡単にテンションが上がる単純なわたくし。



別角度から写した外交官の家。横浜市の公式サイトやパンフレットには、こちらの画像が載っていることが多い。
木造二階建て、塔屋(画像左側の八角堂みたいな部分。実質的な三階)付き、天然スレート葺きの屋根、下見板張りの外壁です。



ベーリックホールほどでは無いけれど、ここもかなり広い建物です。
この画像はどこだったかなあ、大客間から小客間を臨む位置だったかも。



お庭も見事。窓からみなとみらい方面が一望できます。
外交官の家には喫茶室あり。他の西洋館のカフェより、多少お手頃価格でした。眺望が良いので、休憩に最適です。

ここまで見て回って、夕方の五時と相成りました。
西洋館のほとんどは営業は17:00まで(夏場18:00の時期あり)なので、ご注意ください。
この日は早めにお昼を食べ、1時頃には港の見える丘公園に来ていたので、ここまででほぼ4時間を費やしたことになります。
私は展示物を結構しっかりと見るほうなので、その辺りは個人差があるでしょうけれども、逆にお茶したりしていたら、またそれで時間を食うしねえ。
全部観て回るには、最低でも半日は掛かると思ったほうがいいかも。
最初に書いた通り、イギリス館を除くほぼ全ての西洋館では、靴を脱いでの見学になります。脱ぎ履きが容易な靴じゃないと、面倒くさい。ブーツの場合はあまりぴったりとしたタイプじゃなく、ウェスタンとかエンジニアとかのサッと脱ぎ履き出来るのにしたほうがいいです。

今回ご紹介した西洋館は全て横浜市が運営管理しているものですが、入場料は掛かりません。寄付は歓迎とのことなので、配布している冊子を貰った場合などは志しをチャリンとな。
この記事では取り上げておりませんが、個人運営の山手資料館(山手十番館)は入場料が要るので、ご注意のほど。

山手西洋館めぐりの詳しい資料およびお薦めルートなどは、以下の公式サイトがお薦めです。
この記事中でも、引用させていただきました。

山手西洋館(財団法人横浜市緑の協会)



ラストを飾るのは、夕暮れ迫る横浜の街。イタリア山庭園から撮影したものです。
遠くに見えるのがみなとみらい地区、中央真下に見えるのがJR石川町駅、横を走っているのが首都高速です。
首都高速と目線がほぼ一緒。何せ、ここは山手地区だからね!

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